土木構造物の設計実務と構造力学の Q & A コーナー
−学生時代に習った構造力学などもう忘れてしまいましたが−
今や,土木構造物の設計実務で
構造力学はどのように必要でしょうか?
“今や,土木構造物の設計実務では,多彩なコンピュータソフトが完備しており,構造力学に基づく手計算などやったことはありません”と,あるPC橋梁の会社の方に言われたことがあります.確かに,ルーチンワークになった設計業務では,もはや構造力学など知らなくっても何の不便も感じなくなっているのかもしれません.
しかしながら,橋梁の設計に限ってみても,わが国の橋梁設計は道路橋示方書に基づいており,その歴史は古く,長年に積み上げてきた実績,ならびに過去に蒙った事故や災害の経験より,幾度も改訂され今日に至っております.したがって,今日の道路橋示方書の取り扱う範囲は広くかつ深く,そこでの条文と解説を正しく理解するには,過去の変遷はもとより,その基礎になっている材料力学や構造力学の知識が不可欠と思います.
橋梁に限らず,土木構造物の設計に,既存のコンピュータソフトを使った場合でも,適用したモデルの妥当性と得られた結果の解釈などについては,その基礎となっている材料・構造力学の知識が必要であると信じて疑いません.
そんな訳で,大学や高専を卒業されて間もない若い構造設計の実務者に,道路橋示方書や関連の設計規準をより深く理解していただくための構造力学Q & A集を作ってみました.ここに載せているのは,当方で想定した質問と回答であり,実際の設計に携われいる方には,もっと異なった多様なご質問があるものと思います.したがって,どのようなご質問でもありましたら,気兼ねなく下記にご一報いただければ,当方の能力の範囲でお答えしようと思っております.このQ & Aのコーナーが土木構造の設計実務に携わる皆様のお役に少しでも立てたならば望外の幸せとするところです.
連絡先:aset21@st2.civil.eng.osaka-cu.ac.jp
ご興味のある項目1.〜14.をクリックしてください.
キーワーズ:線部材モデル,平面モデル,骨組モデル,弾性モデル,など
キーワーズ:図心,主軸,RC断面,合成断面,骨組構造の軸線,2軸曲げ,など
キーワーズ:衝撃荷重,温度荷重,風荷重,地震荷重,荷重分配法,など
キーワーズ:弾性,塑性,弾性係数,クリープ,乾燥収縮,クリープに伴う応力,など
キーワーズ:コンクリートの許容圧縮応力度,鉄筋の許容引張応力度,許容支圧応力度,など
キーワーズ:外力と内力,断面力,応力法と変位法,剛域を有するはり,ラーメン構造,モーメントシフト法,デイープビーム,モーメント再分配,弾性床上のはり,杭基礎上のラーメン,など.
キーワーズ:有効幅,RC材の破壊抵抗曲げモーメント,軸力と曲げ,相関曲線,など
キーワーズ:せん断スパン長,曲げせん断応力度,トラスモデル,ねじりせん断応力度,せん断中心,など
キーワーズ:平板理論,円板,長方形板,斜板,など
キーワーズ:直交性板理論,開断面および閉断面のねじり,水平せん断応力度,など
キーワーズ:温度変化・クリープ・乾燥収縮などの影響,付着せん断応力度,ずれ止め,など
キーワーズ:許容たわみ,2次応力,非弾性ばり,など
キーワーズ:全体座屈,局部座屈,細長比,有効座屈長,幅厚比パラメータ,基準耐荷力,など
キーワーズ:固有周期,振動モード,加速度応答スペクトル,等価線形化手法,モード解析法,減衰係数,プッシュオーバー解析,じん性率,保有水平耐力,など